重症心身障害児施設における看護師の働き方

重症心身障害児施設に勤務する看護師は、乳幼児から成人まで重い病状の利用者を担当する機会が多く、ライフステージや日々の身体状態などを考慮しながら業務に取り組むことが重要となります。特に注意が必要となるのが、人工呼吸器を装着しベッド上で療養している重症心身障害児です。このような子供に対しては、高度な医療ケアが求められるため、日頃から業務に関連する知識や技術の習得が欠かせません。重症心身障害児施設は、児童福祉施設の一つのため、医師や看護師の他にも保育士や児童指導員といった福祉系のスタッフが在籍しています。そのため、より良い看護を行うため、こまめに個々の利用者について情報交換をしたり、レクリエーションや病院への送り迎えなどの際に協力したりしながら仕事を進めることが大切です。

重症心身障害児施設では、一般の病棟と比べて意思疎通が難しい利用者の対応をする機会が多くなるため、同僚や利用者の家族などと相談をしてコミュニケーションの取り方に工夫をすることも重要です。重症心身障害児施設を運営する社会福祉法人の中には、福祉施設での勤務経験がない看護師を対象に基本的な介助や生活支援の方法について研修を行っているところも多くあり、若手の看護師も不安なく業務をこなせる環境が整っています。なお、重症心身障害児施設で看護師として順調にキャリアを積むには、医療や看護に関する専門性の高い業務を中心に任せてもらえる施設を就職先に選ぶ必要があります。
転職をお考えの際には、重症心身障害児施設での仕事内容をしっかり確認し、自分の希望に合う施設なのかを見極めましょう。