施設を構成するスタッフと看護師のキャリア

重症心身障害児施設においても看護師の需要は高いです。しかし、重症心身障害児施設の業務は重度の身体障害・知的障害の両方を持ち合わせている利用者の対応を行う必要があることから、ハードな上に深い専門知識も求められます。このような理由から他の施設や病院などに転職してしまう人も多く、重症心身障害児施設で働く看護師のキャリアに関してはあまり知られていません。基本的に重症心身障害児施設で働く看護師のキャリアは、3年目までは一般の病院で働く看護師と変わりありません。実務経験を通して看護師としての業務だけでなくチームマネジメントも学んでいきます。そして4年目に入ってからは後輩の育成を任されるようになります。それと同時に4年目以降はマネージャーとしてチーム全体をまとめる仕事も経験していきます。基本的に重症心身障害児施設は、医師で構成される医務部、看護師で構成される看護部、そして重症心身障害児の生活を支援する職員で構成される生活支援部の3つのチームが一緒に業務に取り組みます。

したがって、重症心身障害児施設では看護部のリーダーが他の部署と積極的に連携を取り、部下に指示を出して業務をスムーズに進める必要があります。そこで、4年目以降に入ると、3つのチームが連携を取りながらケアを提供するために、マネジメントツールの使い方についても学びます。また、日本は特に知的・発達障害児支援が海外と比べて遅れています。そのため、海外研修が用意されている職場も多いです。